外資系 SIer に勤める私の働き方

最近、SIerガーWeb系ガーというように、あたかも二元論のごとく強い論調で語られることが多く思えます. それぞれの業界に特色はあるかと思いますが二元論で語れるものではなく、多様性があるはずです.

少なくとも、SIerでは技術を学べないという事実はないと私は思います.

そこで今回は一つの例として、 SIer に勤める私の働き方をご紹介したいと思います.

※本記事は所属組織の立場、戦略、意見を代表するものではありません.
※SIer の一般的な働き方を論じるわけではありません.
※弊社の一般的な働き方を論じるわけでもありません.
※あくまで私個人の働き方であることをご理解ください.

自己紹介

前提として私のバックグラウンドがあると思うので、まずは簡単に自己紹介をします.

現職

  • 外資系 SIer 勤務
  • 入社2年目
  • Cloud デリバリー部門所属

スキルセット

  • Cloud 基盤設計・構築(IBM Cloud/AWS)
  • Microservice 設計・開発
  • DevOps ツールチェーン 設計・構築
  • Java アプリ開発(Spring/JAX-RS)
  • Cross-Platform アプリ開発(Xamarin)
  • Native アプリ開発(iOS/Android)

資格

  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者
  • データベーススペシャリスト
  • AWS Certified Solutions Architect – Associate
  • IBM Certified Application Developer – Cloud Platform V2
  • Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 8
  • TOEIC 650

学生時代

  • 国立大学大学院 卒業
  • 情報学修士
  • 査読付き国際論文1編
  • Native アプリ開発のアルバイト(2年半)

 

学生時代からプログラミングをそれなりにやってきましたが、MSP(Microsoft Student Partners) の方々や、Open JDK のコミッターの方などには到底及びませんでした.

SIer に入社したのも、プログラミングスキル一本で高いところを目指すのは無理だという諦めからでした.

SIer 業界は良くも悪くもマルチスキルな人材が求められる傾向があり、私みたいに技術は好きだけどそれで突き抜けるほどの才能はないといった人間でも活躍できる場だと感じています.

 

ここからは私の働き方紹介です.

勤務形態

お客様依存の面がかなり大きいです.

出社時間・勤務場所

朝に弱いエンジニア諸氏は気になるところだと思います.
私がアサインされたプロジェクトを並べてみると以下のようになります.

  1. 09:30出社 – 弊社サテライトオフィス
  2. 09:30出社 – お客様先
  3. 09:30出社 – 本社
  4. 09:00出社 – お客様先
  5. 10:00出社 – お客様先

4. が一番辛かったです. 死ぬほど混む時間帯に死ぬほど混む駅が最寄りだったので、出社するだけでかなり体力を削られてました.

客先常駐はロケーションと出社時間からは逃れられない運命ですね.

 

リモートワーク

基本的にリモートワークは使っていません.

私は、アサインされたプロジェクトが設計・開発フェーズであることが多く、一箇所に集まった方がコミュニケーションコストが低いため、特にリモートワークは選びませんでした.

体調が優れないときは臨時でリモートワークにさせてもらったことは稀にありました. その辺は比較的柔軟に選択できると言えるでしょう.

 

勤務時間

勤務時間自体は結構自由です.

朝遅く来て夜遅くまで働いている人もいますし、
子どものお迎えがあるので17時頃に一旦帰り、それからお家で残作業みたいなママさんもいます.

求められる成果さえ出していれば定時前に帰ろうが、残業しようがそれ自体は気にされないと思います.

私は無限に働けるタチなので、本筋のプロジェクトと社内活動を平行した結果、2ヶ月で200時間の時間外業務みたいなこともやりました.
去年とかは活動時間を計算すると私が二人いる計算とかになりそうですね(笑)

そういえば、1年目のクリスマスは障害調査でネットワーク屋さんと二人で過ごしましたね.
今となっては良い思い出です(笑)

 

部署異動

部署異動は相当活発だと思います.
需要があれば割と簡単に異動できる印象です.

以前、別部署から移って来られた方に以下のようなことを聞き、なるほどなと思いました.
「うちは部署によって雰囲気が全く違うこともある。社内の部署異動がプチ転職みたいなもの。リスクなしで転職みたいなことが出来るのは良い点だと思う」

 

評価制度

全社的に統一されたフォーマットがあり、各自がそれを記述し、PMや所属長がそれを元に評価を下すという制度になっています.

統一されたフォーマットがあるので自己表現しやすいと言えますが、それでも言ったもん勝ち(書いたもん勝ち)、Visibility を発揮したもの勝ちという面は少なからずあると思います.

私は以下のような業務外の活動も書いています.
意外や意外、こういった活動も結構評価されます.

  • 業務関連のブログ記事を書く(18記事目標)
  • コミュニティー活動に積極的に参加する(月1ペースを目標に)
  • 社内アプリ制作を成功させる
  • OSS 貢献

 

開発環境

個人PCは Windows と Mac を選べます.
新入社員は職種に関わらず MacBook Air です.

これは社内制度の中でも最悪な点の1つだと思っています.
せめてエンジニア職には Macbook Pro を与えて欲しい.
※申請すれば Macbook Pro を貰うことも出来ますが、この申請もめっちゃ面倒くさい

プロジェクト貸与のPCを使うこともあり、その場合は ThinkPad なことが多いです.
過去に経験した中では X1 Carbon(Memory 16GB) だったので使い勝手が良かったです.

またソフトウェアの導入には許可リストがあり、好き勝手に入れられるわけではありません.
ですが普通に使う分にはおおよそ困っていないので、緩めな方だと思います.

 

デジタル化

ほぼ全ての社内プロセスがデジタル化されています.

  • 社内メール
  • 勤怠入力
  • 給与・賞与明細書
  • 交通費申請
  • 会議室予約
  • 社内ポータルサイト
  • 社内ナレッジシェアサイト

面白いところでは、社員同士のコミュニケーション推進みたいな?サービスもあります.

VPN を張れば任意の場所から社内サービスにアクセス出来るので場所と時間に制約されません.
これは非常に便利だと思います.

 

社外活動支援

いくつかのカンファレンスは出張扱いで費用が出ます.
私の先輩は re:Invent に行っていたり、Think に行っていたりしています.

カンファレンスに登壇したい場合も、お客様が特定できる情報を伏せれば基本的にOKなようです.
実際に私が JJUG CCC に登壇したい意向を相談したら所属長は二つ返事でOKしてくれました.

カンファレンス登壇を業務扱いにしてくれたらなお嬉しい…

 

社内アイディアソン/ハッカソン

社内アイディアソン・ハッカソンも活発に行われています.

受賞チームには研修旅行が与えられたり、PoC を行うための費用が支援されたりします.

2月に行われた所属部門のアイディアソンでは優秀賞2チームに250万、奨励賞3チームに60万がファンドされました!

私もアイディアソンに出場して、奨励賞をいただきました.

 

実務

エンジニア職はおおよそ以下のようなタスクがあるイメージです.

  • お客様折衝
  • ドキュメント作成(pptx/xlsx)
  • 進捗管理・マネジメント
  • 設計
  • 開発
  • 運用・保守

ご参考までに私が経験したプロジェクトをご紹介します.


 

 

 

ご覧いただいて分かる通り、技術面も十分に学ぶことが出来ています.

加えて、基盤からアプリまで幅広く触れられていることは特徴だと思います.
プロジェクトごとに開発するシステムやロールが変わるので、特定のロールや技術に固定されないことは SIer の良い面でしょうか.

反面、Excel/PowerPoint の作業からは逃れられないのでそういうのが嫌いな人には結構ストレスかもしれません.
私自身、ドキュメント作りは得意でないですし好きでもないので、そういう作業が続くと苦痛を感じることもあります.

 

同僚

ここからは私が尊敬する同僚の方々を少しだけご紹介します.
尊敬できる方がたくさんいることは非常にモチベーションになります!


 

 

 

 

 

私が所属している部門にテクニカルな方が多いことも前提としてありますが、(上流だけでなく)ちゃんと実装のことを話せるシニアの方がたくさん居ることはそれだけで価値があると思います.

この前の飲み会では Microservice の Saga パターンを議論してました.
そんな職場です(笑)

 

まとめ

SIer だからと言って技術を学べないわけではないし、Excelだけ書いてるわけでもありません.
勿論そういう部分も少なからずありますが、部署に寄りけりですし、人に寄りけりです.
人に寄りけりという部分はWeb系やベンチャー系でも変わらないのではないかと思います.

大事なのは自分の好きなことが出来るようにスキルを上げることと、それと並行して Visibility を上げることだと思っています.

ですが、残念ながら Excel/PowerPoint やマネジメントからは逃れられないのは事実なので、その辺を全くやりたくない人は SIer は向かないと思います. 幅広いスキルを身に付けたいとポジティブに捉えられる人は向いているかもしれません.

MacBook Air で開発は勘弁してほしい、そこだけは最悪と断言できる

 

駄文・長文ですが、どなたかの参考になれば嬉しいです.

以上です.