2020年の振り返り、2021年の抱負

年末なので今年の振り返りと来年への抱負を書きたいと思います.
今年は特にポエム要素多めになります.
※本記事は所属組織の立場、戦略、意見を代表するものではありません.

仕事関連

Kubernetes! OpenShift!
真正面から Kubernetes に取り組めた年でした. 実案件で Kubernetes に携われたのはとても恵まれていたと思います. 言うて、エンプラで Kubernetes 案件ってまだそんなに無いからね.

Kubernetes を実際の現場のユースケースに当てはめてみるとそちゃもう色々ありまして、これは勉強しているだけでは到底味わえない得難い経験でした. 技術面でも見識が広がりました.

Kubernetes も OpenShift もますます好きになりました.

 

プロジェクト活動

では実際にプロジェクトでは何をやっていたかというと、基本的に OpenShift 移行の準備と開発生産性向上みたいなことやってました. 技術的にはそんな大層なことはしていません.

エンプラのエッジケースに対応するのはまぁそれなりに面倒くさいのですが、それはやればいいだけの話で、一番大変だったのは複雑なプロジェクト背景でした. 営業事情や製品事情の諸々をデリバリー(現場)側でも考えるのは大変でした. もうちょっと綺麗な形でデリバリーまで持ってきていただければこっちとしては気が楽なんですがね(笑).

とは言え、それぞれのロールでそれぞれの苦慮をされているのは分かるし、そもそもド・エンプラで Kubernetes 案件ができているのはそれだけで奇跡みたいなものなので総合するとプラス感情になるほどにこの得難い機会に感謝しています.

でもやっぱりもっと『普通に』 Kubernetes やりたい!! というのが本音だったりします(笑)
この『普通に』がとても遠く感じました. Cloud Native 界の神様の声に頭を悩ませました.

 

プロジェクト外活動

プロジェクト外活動もそれなりにちょこちょこやりました.

  • グローバルの Multi-cloud Enablement イベントに登壇
  • 部門の Cloud Modernization Enablement 作成
  • インターシップの Round Table に参加
  • 若手技術者向けコンテナ勉強会を企画
  • OpenShift ソリューション研究会に登壇

この中でも OpenShift ソリューション研究会で再演した OpenShift.Run 2020 Summer の発表は社内でも非常に良い反響をいただけました. やはり Cloud Native 技術は現場で手を動かしてナンボというところを再認識しました.

 

EQは養えたのか

昨年は色々な面で不満が大爆発したこともあり、プロジェクト内外で喚き立てていました.
所属長からは EQ(Emotional Quotient) :感情知性を養いなさいとお叱りを受けまして、EQを養うのが今年の目標の一つでした.

それで今年はどうだったかというと、表面上はそれなりにEQのある行動が出来たと思っています. ただ、これはそれほどポジティブな変化ではなく、「期待しない」「諦める」という逃避行的な対症療法でした. 僕が一面としてある種軽蔑している「環境に適用し過ぎて何か起こっても無感情に対処できる」というスキルです. まぁ元から期待してなかったり諦めていれば心が痛まないので自分にとっては楽なんですが、怒るべきときに適切に怒るというのは大事だと思っています.

そして今年の最後の方になってようやくポジティブな変化の足掛かりを見つけまして、自分の『怒り』は二次感情であり、元となる一次感情は『恐怖』であることを発見しました. これに気付いてからはハプニングがあっても恐怖する必要がないことを自分で確認し、怒りを抑えることが出来るようになってきました. マスター・ヨーダの素晴らしい言葉のおかげです.

真面目な話はこういった本に書いてあるので、お悩みの方は読んでみると良いかもしれません. 一次感情と二次感情のことも解説されています. こういうメタな本を読むのも最近は楽しくなりつつあります.

 

オープンな活動

ブログ執筆と外部勉強会参加は今年はあまりしていません. なんかやる気が出なかった年でした.
インプットが減っているということなので良くないですね. 来年はもう少し意識的にやることにしましょう.

外部勉強会には OpenShift.Run 2020 Summer に登壇しました.

これが今年1番のハイライトと言っても過言ではなく、素晴らしい経験をさせていただきました.
コミュニティーの皆さんにたくさんのフィードバックをいただけて幸せでした.

 

OpenShift.Run 2020 Winter の上司殿の発表も最高なのでみんな見てね.

 

プライベート関連

結婚しました!

妻はいつも豆腐メンタルな僕を支えてくれています.
気が滅入る今年のコロナ禍を乗り越えられたのも妻のおかげです.

来年も二人楽しく健康に過ごせますように.

 

2021年の抱負:Cloud Native を肌で感じたい

今年はエンプラの中心で Kubernetes を叫んでみました.
とても得難い体験でしたし、自分たちがやっている活動は価値があると信じています.
ですが、少し疲れてしまったのと現場に限界も感じています.

まずしょうもないところで言うと、リモートワーク環境が辛過ぎること.
リモート接続時の1秒程度の遅延は当たり前、ときには3〜5秒の遅延があって操作ができないレベル. お昼から帰ってきて再接続してみると繋がらず、2時間待ってようやく繋がるなんてことも.
当然エンジニアなので環境を改善すべくどこにボトルネックがあるのか調べたいものですが、ターミナルの使用もしっかりブロックされているので手詰まり. 任意のソフトウェアを導入して調査するなんてことも許されてません.

上記は『生産性』みたいなコンテキストですが、『開発プロセス』みたいなところも気になっています.

重厚な管理資料・打ち合わせの数々. 設計書やテスト要項書のレビューをしていると平気で1ヶ月半とかが過ぎていく現実. 控えめに言って理解が難し過ぎるディレクトリ構成. 飛び交う全体メール・全体チャンネル周知. 数千個もの Jenkins ジョブ. 対症療法的な再発防止策.

こうなってしまっているのは色々理由があるわけですが、純粋に『Cloud Native に適合した組織はどうやってるの?』と気になってしまいました.

僕自身「Cloud Native 化には組織変革が不可欠!」と声高に叫ぶ立場にあれど、本当に Cloud Native 化された組織や開発プロセスを一度も見たことがないのです. 「どこでも悩ましいと思うXXXな問題だけど、Cloud Native 勢はどうしてるんですか?」と同僚に聞かれ、答えられない自分に気付いてしまいました. これではこの先 Cloud Native をやっていっても早々にジリ貧になることが目に見えています.

なので来年は Cloud Native 技術に加え、真にリアルな『Cloud Native 開発』みたいなものに触れたいと思っています. 社内の案件では僕が見たいものには中々巡り合えなさそうなので社外にも目を向けて探してみようと思います. ハードルは少なくなさそうですが前向きに考えていきたいです.

 

来年も悩みながら進んでいきます.
それでは良いお年を.

 

PS. 来年は「モダナイゼーション」というテーマで既に登壇の機会をいただいているので、上記の課題感やそれに対する現時点の僕の回答をお話したいと思います. よろしければ聞きに来てください.