2019年の振り返り、2020年の抱負
年末なので今年の振り返りと来年への抱負を書きたいと思います.
※本記事は所属組織の立場、戦略、意見を代表するものではありません.
仕事関連
変化の年でした.
昇進してロールが変わったこともあり、アーキテクトの一歩を踏み出した、そんな年でした.
ここぞと少し自慢してしまいますが、技術職の3年目4月の昇進は史上最短だったそうです.
勿論、私の実績だけが起因ではなく、いくつかの巡り合わせが重なった結果ではありますが、素直に嬉しく感じました.
プロジェクト活動
Java による API を設計、開発しました.
昨年は4つのプロジェクトに関わりましたが、今年はこのプロジェクトを1年間やっていました.
実装した API は以下のような感じでした.
- 技術的には Spring を用いた一般的なもの
- ただしエンドポイントが80個近くある大規模なもの
- しかも REST(同期)の口とは別に MQ(非同期) の口もある
- 対象のデータは中心となるものが4,000万件
- お客様からのパフォーマンス要求が高い
技術的には大して難しくはないのですが単純に実装量が多いのと、ドメイン的な難しさが付きまとうことの両面で結構大変でした.
仕事内容としてはアプリケーションアーキテクトとして API の設計/実装を行うことや、日本と中国のメンバーの開発の統括を行いました.
プロジェクト期間の1/4が過ぎた3月頃に「業務MTGなどにも参加したいか、それとも技術に注力したいか」という趣旨の話し合いをチームリーダーとしていました.
私の直近の要望は技術に注力したいだったので、ドメイン観点の内容はそこそこに留め、技術とチームマネジメントに注力した形になります.
結果的に非常に良い体験が出来たと満足しています.
特にチームメンバーとのやり取りは素晴らしい体験でした. 各メンバーと信頼関係を築けたと自負しています.
ある中国のメンバーは私個人にメッセージ付きのお土産を持ってきてくれました. これにはかなり感動しました. 自分なりにチームに献身したことが報われた瞬間でした.
しかし良いことばかりだったかと言うと勿論そんなわけはなく、大きくは2つの課題を感じました.
- プロジェクト内の強い非プロダクト思考(プロジェクト思考)
- エンタープライズの技術採用への壁
Cloud Native が提唱されて既に久しい昨今ではありますが、エンタープライズの Cloud Native 採用はまだ始まったばかりで課題が累積していると感じます. そしてお客様へ訴求すべき我々自身もマインドチェンジ・組織変革の道半ばであり、私自身が果たすべき役割を考える日々です.
上司には「正論で押し通せることは限りがある」という内容のことを幾度となく諭されたので、その辺の立ち振る舞いを改めるのは来年の目標の1つです.
(要するに今年はその辺で無茶苦茶イキったわけです笑)
プロジェクト外活動
率直に言って、ソウルジェムが相当に濁りました.
1,4,8月で転職活動もしました.
巨象と正面切って戦うことも一時考えましたが、結局諦めました.
そんな不満が大爆発だった私ですが、現職に留まろうと思えたのは一重に所属長のおかげです.
僕の不満を正面から受け止めていただき、常に誠実な回答をいただきました.
Slack でこんな長文を返してくれる所属長は他に居ないと思う. 大変お世話になりました.
(この文量が2,3個連投される凄まじさです. まじ感謝)
今年は後述するオープンな活動に振ったこともあり、社内活動はほとんどしていません.
(こんなことを言うと所属長には怒られるだろうが、今後2~3年はこの傾向になるだろう)
唯一の社内活動(?)は資格取得活動でした.
年末に Red Hat Certified Specialist in OpenShift Application Development を取得しました.
これは社内目標にも記載していたので取得できて一安心でした.
オープンな活動
- ブログ記事:18本(前年比51%)
- 勉強会参加:13回(前年比92%)
プロジェクトが非常に忙しかったこともあり、ブログ記事はかなり減ってしまいました.
業務活動で書ける内容は結構あったのですが、帰宅後や週末に書く気力がなかなかに起きませんでした(笑)
しかしながら、外部登壇2回と技術書典での出版を果たせたので、内容は去年より充実していたと思います.
まずは5月に JJUG CCC 2019 Spring で登壇させていただいたものです.
こちらは JJUG においてはニッチな内容だったかもしれませんが、いくつか質問をいただいたり Open JDK コミッターの方に Like してもらったりと嬉しい限りでした.
にゅいさんにもめっちゃ評価してもらい承認欲求爆上げでした(笑)
まとめ直した際には是非直接聞きたいなあ。
深さにこだわる必要はないと思う。
ジェネラリスト的な観点で、非常に面白いスコープだと思う。
複数の要素をどうバランスさせて現実に適合させるか。その一例として非常に価値があると思う。好きだな。
単一要素を掘り下げる事と価値は変わらないと思う。— NAKAMURA Atsushi (@nuits_jp) November 8, 2019
そして9月に参加した技術書典で出版したものです.
こちらは約50冊をご購入いただいたきました.
社内でもちょくちょく興味も持っていただいているようです.
某 Red Hat の方も本書の内容を赤帽社内にシェアしていただいたとお聞きし、こういう内容も評価していただけるんだな〜と嬉しく思いました.
そして最後は年末に OPENSHIFT.RUN で登壇させていただいたものです.
こちらもたくさんの感想をいただけて嬉しかったです.
特に共感いただけた方々の感想は、レガシーと Cloud Native の狭間で苦しんでいるのは僕らだけではない、そんな勇気を貰えた気がします.
LT自分ごとみたいでむちゃ面白かったです。
— SAKON (@sakon310) December 20, 2019
技術関連
去年の年末エントリーに書いた2019のフォーカスは以下のようなものでした.
この中で達成できたものは以下になります.
- AWS
- Container
- Kubernetes
- OpenShift
AWS とコンテナ関連はプロジェクトで携わったこともあり、非常に充実していました.
反面、Azure/GCP まで手を出す余裕は無かったですし、Kotlin や Golang を実戦で使うのはまだまだ先になりそうです.
さて、来年のフォーカスは何かというと、ずばり OpenShift です.
来年から OpenShift 案件への参画が決まっていますので、思う存分 OpenShift が出来ます!
また OpenShift と Container/Kubernetes は切っても切れないので、結果的にこちらにも注力することになるでしょう.
またマルチクラウドという観点で、各クラウドベンダーの技術には出来る限り手を伸ばしたいと思います.
最優先は AWS ですが、最近とかく存在感が増している Azure も無視できないなという感じです.
もともと MS 関連技術は少し触っていたこともあり、時間があれば Azure も触りたいです.
とりあえず来年は以下の資格を取得すること至上命令としたいと思います.
- Certified Kubernetes Application Developer(CKAD)
- AWS Certified Solutions Architect – Professional
プライベート関連
そろそろ30歳が近づいてきたこともあり、婚活寄りの恋活をしていました.
慣れないことばかりで結構大変でした(笑)
来年あたり、実が結ぶといいなと思ってます.
2020年の抱負
今年は技術とは違うところで課題を感じた苦難の年でした.
今までは技術だけを見ていればわりとやっていけると思っていましたが、そうではないことが徐々に骨身に沁みてきました.
所属長には「EQ(感情知性)を養いなさい」と諭され、
上司に来年のプロジェクトの準備を相談すると「座禅でもするのがいいんじゃないかなw」と半分マジで言われ、本当にそういうところ足りないなと思いました.
(今年が激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームだったこともあるのですが)
技術職として技術を突き詰めていくことは当然やるとして、
感情面・業務や組織の理解などドメイン観点も、付属品として捉えるのでなくきちんと正面から向き合いたいと思います.
アグレッシブになるところは攻勢的に、
緻密に積み上げなくてはいけないところは踏み固めながら、
そしてときには正道ではないところとも付き合いながら、何とか進んで行きたいと思います.
来年もよろしくお願いします!